ヨーロッパ方面の経済ニュースとしてはEU離脱問題が大きな話題となっています。
今回はEU離脱へ向けて交渉を重ねているイギリスにフォーカスを当てて考察していきます。
ポンド市場を根底から揺るがす問題なだけに、大きな動きとなっていきそうです。
イギリスで深まる世代間ギャップ
EU離脱をめぐる国民投票では52%対48%と僅差で離脱派が勝利しました。
その結果として離脱へ向けて動き出すことになったのですが、投票先を年代別にみた各種調査では、年齢が高くなるほど離脱を支持し、逆に30代以下の若年層は残留が多かったということが明らかになっています。
この結果は若年層は「EUに残留しなければ、将来的にはやっていけなくなる」という危機感を持っているとも言えますし、逆に高齢者層は「強いイギリスを取り戻す」という意識が強いとも言えます。
ただ高齢者層は「強いイギリス」を知っている世代だけに、その時代の夢に縋り付いているとも考えられます。
こういった世代間ねじれの中で、EU離脱という課題を決着させなければならないジョンソン政権は難しい舵取りを強いられています。
そうなると当然ですがイギリスとEUもどちらも譲らない状況が続いており、交渉は難航を極めています。
為替相場としては、相場は実績と今後展望期待によって形成されるためポンドの動きは非常に激しくなっています。
基本的にはポンドは売られるというのが一般的な見方ですが、離脱交渉でグッドニュースが出ると一旦浮上するという事を繰り返すことが予想されます。
まとめ
イギリスのEU離脱は今年の目玉テーマですが、現状のところ進展が見られていません。
イギリス国内の事情を鑑みるとなかなか簡単には譲歩できないという構図が見て取れます。
このまま平行線の交渉を続けるというが第一選択肢になってきそうですが、それも限界があります。
個人投資家としてはどちらに動くにしてもポンドには目が離せない状況が続きそうです。
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