ここのところトルコリラが大きく値を下げる展開が続いています。
原因としては明確でトルコ中銀の政策会合で、政策金利が据え置かれたのが下落トレンドを加速させ形です。
これにはトルコで強権的な政治を行うエルドアン大統領の影響力があったとされています。今回は政治とトルコリラ市場について考察していきます。
プロパガンダに嫌気が差す市場
トルコ中銀の政策会合前には、市場では利上げがほぼコンセンサスになっていて、一部の欧米金融機関は3%の利上げまで予想していたほどでした。
しかしながら結果としては金利据え置きとなり、市場の期待は一気に裏切られた格好です。
エルドアン大統領は「高い金利は諸悪の根源だ」という発言をしていたほどの「低金利政策論者」です。
低金利政策を行えば市場に流れる通貨の量が多くなり、通貨の価値が低くなり物価が上昇するいわゆるインフレ状態になるリスクがあります。
もちろん景気後退の局面では通貨の量を増やす低金利政策は効果があるとされています。
現状トルコはインフレ率が非常に高く約12%のインフレ率となっており、経済的には危険な状態とも考えられます。
よって常識的には政策金利を上げるという事が正しい金融政策と言えますが、エルドアン大統領の意に背く政策を打つことが出来ない状況にあること世界に発信してしまいました。
もちろん、トルコリラ急落の要因は政策金利の据え置きだけではありません。
S-400の発射実験を非難するアメリカに、エルドアン大統領が反発したことでアメリカとの関係が悪化懸念やイスラム教をめぐるフランスとの対立など対外的にも火種を抱える状況です。
まとめ
トルコはイスラム教の影響力が強い国でもあり、エルドアン大統領自身も「イスラム金融」の考え方が強い印象です。
イスラム金融の世界では「金利は取らない」が基本となっており、銀行の資金を借りて事業者が収益を得る、その収益を銀行に分配することで銀行は収益を得るという特殊な形態です。
今後のトルコリラを考える上では、エルドアン大統領の影響力が弱まらない限り投資家の不安心理はぬぐえないという展開が続くと考えられます。
そのためトルコリラのリスクとしては非常に高い水域で高止まりするという事を基本シナリオとして考えるべき局面です。
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